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佐藤錦とは?魅力や値段の相場について紹介

佐藤錦とは?魅力や値段の相場について紹介

さくらんぼの品種の中で、最高品種として長年トップの座に君臨し続けている佐藤錦。佐藤錦が長年愛され続ける理由は何なのでしょうか?今回は佐藤錦の味や旬、価格や他品種との違いについてご紹介いたします。

さくらんぼの王様、佐藤錦の特徴とは?

佐藤錦(さとうにしき)は、さくらんぼの中でも「王様」と称されている代表的な品種。高級果物としてギフトとしても人気が高くなっています。そんな佐藤錦の特徴についてご紹介します!


佐藤錦は日本で一番栽培されている品種!

農林水産省が実施している特産果樹生産動態等調査によると、さくらんぼ栽培面積の日本1位の品種は佐藤錦です。

令和2年度(2020年調べ)の資料によると、佐藤錦の栽培面積は2,705haでシェア率 64.1%です。

ちなみに 2位は紅秀峰で、596ha(シェア率14.1%)の栽培面積となっており、大きな差がある状況です。

なお、福島県においては、さくらんぼの栽培面積 55.1ha に対して、82%を占める 45.3haの園地で佐藤錦が栽培されています。

佐藤錦は味・見た目ともに良好で、オールマイティな存在!

佐藤錦は熟すと濃い赤色になり、美しい光沢があります。これが高級品としてのイメージを高めています。

非常に甘くてジューシーであり、優れた風味があります。そのため、味に関しては非常に好評です。

さらには、ハリのある大きな果実をつけることが多く、食べ応えがあります。

総じて、オールマイティな存在であること、また「さくらんぼといえば佐藤錦」というブランド力の高さから、贈答品として間違いのない点は長所でしょう!

一方で、佐藤錦の短所としては、以下の3点があげられます。

  • 栽培の難しさ
  • 収穫期間の短さ
  • 保存性の低さ

ただし、これらはさくらんぼ全般に共通する特徴であること、生産者にとっての短所で、消費者にとっては逆に「プレミア感」につながる特徴ともいえるでしょう!

佐藤錦の旬の時期

佐藤錦の旬は、ハウス栽培と露地栽培で異なります。ハウス栽培の場合、4月下旬から6月上旬頃がシーズンです。露地栽培の佐藤錦は、6月上旬から7月中旬に旬を迎えます。

露地栽培の佐藤錦は、旬がたった2週間程度と短いので、逃さないようにしましょう!


もっと知りたい!佐藤錦の豆知識

ここでは、佐藤錦について、知るともっと美味しくなるような豆知識をご紹介します!


名前の由来

佐藤錦は、1912年(大正元年)に「ナポレオン」に「黄玉」を交配して、1928年(昭和3年)に命名された品種です。育成者の山形県の佐藤栄助さんに因んで付けられた名前です。

佐藤栄助氏が株投資に失敗して家業の醤油醸造を廃業し、果樹園経営を始めることから始まります。

当時、収穫期が梅雨とかぶる日本においてさくらんぼ栽培は難しく、ほとんど成功していませんでした。しかし、佐藤栄助氏は諦めず、美味しいさくらんぼを作るために、甘いが果肉が柔らかく保存の利かない「黄玉」と酸味は強いが果肉が固く日持ちのいい「ナポレオン」を交配しました。

その後、育成試験を繰り返すなかで、大正11年に、美味しくて日持ちの良い新品種を育成することに成功。佐藤栄助氏の友人である苗木商の岡田東作氏が「佐藤錦」と名付け、世に送り出しました。

佐藤錦が日本一の品種となった経緯・歴史

とはいえ、当初から佐藤錦が人気のある品種だったわけではありません。

昭和50年代まで、さくらんぼ栽培は加工用が主で、果肉が固く多く収穫できる「ナポレオン」が中心に栽培されていました。

佐藤錦は雨に弱いため、完熟させるまで育てることができず、食味も見栄えも悪く、あまり栽培されていなかったのです。

しかし、昭和60年代にパイプハウスの屋根部分にビニールを被せる「雨除けハウス」が登場し、普及したことで、佐藤錦本来の真っ赤で美味しい食味を実現できるようになり、佐藤錦が栽培が広がっていったのです。

高級さくらんぼ、佐藤錦の費用相場

スーパーで販売されているさくらんぼは1粒あたり約20~30円ですが、お取り寄せの国産さくらんぼは高級品です。

サイズによって異なりますが、佐藤錦の贈答用の一般的なサイズであるLサイズは、直径が約22mm。1粒あたり 100円~300円が相場となります。

さくらんぼが高級品として市場に出回る理由は、とても手間がかかる果物だからです。

6月中旬~7月頃に収穫を迎えるさくらんぼは、約半年ほど前の1月頃からさくらんぼを美味しくするための作業を始めます。木の剪定や余計な蕾落とし、受粉作業など。さくらんぼはとってもデリケートな果物ですので、雨風にあたらないように対策をします。大事に大事に育てられ、大粒で甘いさくらんぼができあがります。

佐藤錦の保存方法やおすすめの食べ方は?

佐藤錦を含めたさくらんぼは日持ちしづらい果物です。追熟することはなく、摘まれたその日が一番新鮮でおいしい状態です。食べることができる分は、その日のうちにすぐ食べてください。
保存する場合は、乾燥と温度変化に注意します。乾燥からさくらんぼを守るために容器から出して新聞紙などで包みます。
常温で購入した場合は、冷暗所で保管してください。
また、クール宅急便で届いた場合などは、すぐに冷蔵庫で保存してください。


ポスト佐藤錦、紅秀峰との違い

佐藤錦に次ぐ生産量を誇る紅秀峰(べにしゅうほう)は、認知度が上がり人気を集めているさくらんぼの品種です。

山形県の寒河江市にある園芸農業研究所(旧県立園芸試験場)にて交配され、1991年に品種登録されました。

紅秀峰は佐藤錦より少し実が大きく、色は深みがある赤紫色です。また、酸味も少なく糖度が高いことが特徴です。

収穫時期は、佐藤錦の旬が過ぎたあとの7月上旬~中旬。ぜひ、佐藤錦と食べ比べてみてください。

まだまだ知名度では佐藤錦に軍配があるので、紅秀峰を贈り物とする際は、補足が必要かもしれません。

まとめ

以上、さくらんぼの王様、佐藤錦の特徴や歴史についてご紹介しました。

長年トップの座に君臨しており、その美味しさとブランド力から贈答品としても人気が高い品種です。高級品ですが、その分、贈られた方は嬉しいはず!

ただし、さくらんぼは日持ちがしない果物なのはご注意ください。ぜひ、産地直送で、新鮮な商品をお買い求めくださいね!