干し柿は、表面に白い粉が付いていることがありますよね。この白い粉をカビと勘違いしてしまう人も多いですが、実は甘さの証といわれています。しかし、生の柿を乾燥させて作る干し柿は、保存状態によっては本当にカビてしまうこともあります。干し柿を安全に楽しむためにも、カビとそうでないものをしっかりと見分けることが大切です。
今回は、干し柿のカビの見分け方やカビさせないための対処法について紹介します。自宅で干し柿を作っている人は、ぜひ参考にしてくださいね◎
干し柿に付く「白い粉」の正体は?
干し柿の表面に白い粉がついていると「カビかな?」と不安に思うかもしれませんが、実はカビではありません。干し柿作りの際に、柿を揉むと中の水分が出てくるのですが、その時に糖も同時に滲み出てきます。この糖が結晶化すると白い粉になります。これは「柿霜(しそう)」とも呼ばれ、砂糖の何倍も甘いといわれています。
表面全体に均一に柿霜が付いている干し柿は「極上」とされ、付いていないものと比べて甘味や風味が強いといわれています。また、柿霜は口内炎、咳止め、咽頭痛のくすりでもあったんだとか!
原料となる柿の種類や、寒さや湿度などの条件を満たしていないとできないので、柿霜が付いていないからといって甘くないわけではなく、手作りの場合は柿霜をつけるのは難しいといわれています。
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※2023年11月~2024年1月のデータカビと見分けるポイントは?
干し柿のカビの見分け方ですが、まず色が青や緑のものは間違いなくカビなので絶対に食べないようにしましょう。黒の場合は2パターンあり、黒がまだらに付いているのはカビで柿全体がじんわり黒く見える時はタンニンが変色したものなので食べても問題ありません。
最も厄介なのが柿霜に似ている白カビですが、触った感触が「ザラザラ」している場合は柿霜、「フワフワ」しているのがカビです。カビの場合は柿霜よりも盛り上がっているので、注意深く観察してみましょう。
もしカビが生えていたら?
カビは発がん性や食中毒のリスクがあるので、絶対に食べないようにしましょう。カビの部分を取り除けば問題ないといわれることもありますが、アレルギー症状や腹痛や下痢を引き起こす可能性は否定できないので、もしカビを見つけた際は速やかに処分しましょう。
カビさせないためのコツは?
ここからは、干し柿をカビさせないためのコツについて紹介します。
熱湯&焼酎で殺菌する
干し柿を吊るす前に熱湯で殺菌するのは一般的ですが、さらにその後、焼酎に漬け込むまたは吹きかける作業を行うとカビが発生しにくくなります。干している間にもこまめに焼酎を吹きかけると、カビの予防率がグンと上がりますよ。
風通しの良い環境を作る
干し柿は湿気や雨が原因でカビが発生してしまうことがほとんどなので、風通しの良い場所に吊るすことが鉄則です。だからといって日光に当てすぎると乾燥が進んで黒ずんでくるので、日陰であって風通しの良い場所を選ぶのが良いでしょう。干すときに、柿同士がくっつかないように間隔を空けて干すのもポイントです。
干し柿を干している間、ずっと天気が良いとは限りません。雨が降る日にはカビが発生しやすいので、できるだけ室内へ避難させましょう。また、干し柿は最初の3日間が肝心だといわれているため、柿を干す最初の3日間に雨が降った場合は、室内でサーキュレーターや扇風機を使って乾燥させると良いでしょう。
カビ対策を万全にして安全に干し柿を楽しもう!
市販されている干し柿も、手作りの干し柿も、カビの見分け方や対処法を知っておくことで安全に楽しめます。干し柿は美味しいだけでなく、健康や美容に効果的な栄養素がたっぷり詰まっているので、カビを怖がらず、ぜひ積極的に食べてみてください◎
伊達のあんぽ柿は、GI認証も取得した百年の歴史がある伝統品です。とろけるような食感と濃厚な甘さをぜひご堪能ください!