りんごといえば青森県が有名ですが、実は福島県でもりんごの栽培が盛んです。また、こだわりの栽培方法によって大切に育てられた福島県産のりんごは品質が良く、その希少性の高さから「幻のりんご」と呼ばれています。
今回は、そんな福島県のりんごについて紹介します!主力品種や旬、栽培の特徴など、福島県産りんごの魅力に迫ります。さらに、美味しい福島県産りんごを購入できるおすすめの直売所や、お取り寄せに便利なオンラインの購入方法も合わせて紹介するので、ぜひ最後までチェックしてくださいね◎
福島県産りんごの主力品種は?
「幻のりんご」との呼び声もある、福島県産のりんご。まずは、そんな福島県産りんごの主力品種は何なのか見てみましょう!
令和元年の政府の調査によると、福島県内のりんごの品種の生産面積は以下の分布となっています。
- ふじ 【栽培面積】18,036ha 【シェア率】51.1%
- つがる 【栽培面積】4,091ha 【シェア率】11.6%
- 王林 【栽培面積】2,595ha 【シェア率】7.35%
- ジョナゴールド 【栽培面積】2,344ha 【シェア率】6.64%
- シナノスイート 【栽培面積】1,106ha 【シェア率】3.13%
- シナノゴールド 【栽培面積】821.0ha 【シェア率】2.33%
- 北斗 【栽培面積】558.9ha 【シェア率】1.58%
- 弘前ふじ 【栽培面積】507.5ha 【シェア率】1.44%
- 陸奥 【栽培面積】456.0ha 【シェア率】1.29%
- 秋映 【栽培面積】445.9ha 【シェア率】1.26%
生産面積 1033.5 haに対して、「ふじ」が 801.8 ha と 77.6%を占めます。2番目に生産されている「つがる」が 43.5 ha(4.2%)なので、「ふじ」が主力品種といっても差し支えないでしょう!
〈参考〉ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
政府統計の総合窓口(e-Stat)は各府省等が公表する統計データを一つにまとめ、統計データを検索したり、地図上に表示できるなど、統計を利用する上で、たくさんの便利な機能を備えた政府統計のポータルサイトです。
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00500503&tstat=000001020907&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000001032892&tclass2=000001163131&stat_infid=000032173098&tclass3val=0
「ふじ」とはどんなりんご?
福島県産りんごの主力品種「ふじ」とは、どのようなりんごなのでしょうか?
世界で最も生産されているりんご
1939年(昭和14年)、青森県の藤崎町に存在した農林省園芸試験場東北支場で、「国光(こっこう)」と「デリシャス」とを交配してできた品種が「ふじ」。
藤崎町の「藤」の響きが、富士山を連想させること、さらには初代ミス日本コンテストグランプリの覇者で昭和の代表的な美女・山本富士子さんにちなみ、命名されたといわれています。
日本で生産されるりんごの、「ふじ」のシェアは約5割と、日本でもっとも生産されている品種であることに加え、世界規模で見ても、りんご生産量の半分近くを占める中国においても、「ふじ」のシェアは6割強。アメリカ、チリ、ニュージーランド、アフリカ大陸など世界各国でも栽培される、世界でもっとも生産されるりんごが「ふじ」なのです。
〈参考〉「ふじ」りんご生誕80年 | 青森りんご公式サイト
りんごの代表的品種「ふじ」が2020年に生誕80年を迎えました。日本のりんごの約6割を生産している青森県では、「ふじ」の記念イヤーの今年、改めて「ふじ」の情報を広く発信し、その魅力を消費者に伝えていきます。
https://www.aomori-ringo.or.jp/80th-anniversary/
程よい酸味が甘さを引き立てる
誕生した当初から大人気!とはいきませんでしたが、生産者による弛まぬ品種改良や、栽培技術の確立により、支持を集めていった「ふじ」。
甘みと酸味のバランスが良く、食味のよさが特徴です。
加えて、鮮やかな赤色の見栄えの良さや、食べた際のしゃりしゃり食感など、赤りんごの王様といっても過言ではないでしょう。
蜜が入りやすい
また、「ふじ」の特徴として、「蜜入りりんご」になりやすいことが挙げられます。
“蜜” といっても、蜂蜜のような甘さはありません。
りんごの蜜の成分はソルビトールという物質で、りんごの本来の甘味成分である「果糖」や「しょ糖」の原材料です。「果糖」や「しょ糖」より甘くなく、”蜜” はいわば余り物。
裏を返せば、甘さがぎっしり詰まったりんごにしか蜜は入らないので、蜜入りりんごは、甘いりんごの証なのです!
福島県は「王林」発祥の地
くだもの王国・福島県は、じつは「王林」の発祥の地です。
「王林」栽培の歴史
福島県桑折町にて、ゴールデンデリシャスと印度(いんど)とを交配させてつくられたもので、昭和27(1952)年に、“りんごの中の王様”という意味をこめて『王林』と名づけられました。
ナシのような斑点がある緑色の外見、酸味が少なく甘さが強い味が特徴のりんごです。
桑折町上郡字宮前には、王林の原木がありましたが、カミキリムシの被害にあい、仕方なく平成16年に伐採しました。現在では、切った根元から若い芽が伸びており、地元では大切に育てています。
美味しい果物を生み出すための努力と、樹々への愛情の深さが伺えます。
11月に最盛期を迎える
最近では、CA貯蔵などの技術の進展により、サンふじは3月末まで、有袋ふじは8月頃までおいしくいただけますが、青森県産の「ふじ」りんごは、12月が最盛期の品種です。
一方、福島県産の「ふじ」は、一足早く 10月下旬から収穫が始まる、”秋の味覚”となっています。
最大の特徴は樹上完熟りんご!風土が可能にした長期栽培
そしてなにより、福島県のりんごの特徴は「樹上完熟」りんごであることです。
青森県や岩手県より南に位置する福島県では、春は早く暖かくなり、冬は遅く雪が降るため、りんごの実がなってから他の産地と比較して長期間、樹上で生育を待つことが可能です。
日照時間が長いこと、昼夜の寒暖差が大きい盆地に位置すること、そして吾妻山の麓に広がる豊かな土壌や水など、自然環境を味方につけながら、より美味しいりんごを栽培しています。
昨年のりんご人気ランキング
※2023年9月~11月のデータ福島県産のりんごを買うには?
そんな、魅力たっぷりの福島県産のりんごを買うにはどうすればいいでしょうか?
ぜひ、JAふくしま未来の販売店をご活用ください!りんご以外にも福島県の名産品を多く取り揃えております。
直売所は、シーズンには駐車場がいっぱいになるほど、人気のスポットです。
直売所で購入する
まず、JAふくしま未来の直売所を訪れて購入するという方法が考えられます。直売所に並ぶ商品は、地元の農家さんが朝一番に運び込むもので、毎日新鮮です。
また、地元の農家さんが持ち込む商品以外にも、贈答用の共選品を扱うこともよくあります。実際に自分の目でみて選ぶ楽しさもありますよね!
- ここら 矢野目店 ※ここら全店にて購入可
住所:福島市北矢野目字原田東1-1(電話:024-552-5881) - みらい百彩館「んめ~べ」
住所:伊達市雪車町19(電話:024-551-2223) - こらんしょ市 二本松店 ※本宮店でも購入可
住所:二本松市杉田駄子内6-1(電話:0243-62-4218) - 旬のひろば ※相馬市ふれあい旬のひろばでも購入可
住所:南相馬市原町区錦町1-13(電話:0244-22-2860)
福島県のりんご直売所は、下記ページより詳しくご確認いただけます◎
産直ECサイトで購入する
JAふくしま未来では、産地ならではの新鮮な美味しさをお客様にお届けするべく、産地直送の通販サイトを運営しています。主力品種の「ふじ」をはじめ、贈り物にもぴったりな最高級ランクのりんごをお届けします。旬の時期が近づくと、各品種の販売時期もお知らせしていますので、気になる人はメールマガジンもぜひご登録ください◎
まとめ
今回は、「幻のりんご」との呼び声高い、福島県産のりんごについて紹介しました。
品種は、代表的な「ふじ」がメインですが、福島県特有の風土を味方につけ、樹上完熟の栄養たっぷりのりんごに仕上がっています。環境の良さがあることはもちろん、生産者の日々の農作業や、よりよい農作物を育てようとする努力の賜物であることも揺るがない事実です。産地のこだわりがぎゅっと詰まった福島県産りんごを、ぜひご賞味ください!
なお、JAふくしま未来では、福島県産りんごの中でも特に高品質な「特秀品サンふじりんご」を旬の時期に合わせてお届けしています。ご近所さんへのちょっとした贈り物や、お呼ばれされた際の手土産にぴったりな一品です。気になる人は、ぜひJAふくしま未来公式サイトをチェックしてくださいね◎
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※2023年9月~11月のデータ