甘い香りが食欲をそそる桃は、夏の定番の果物です。でも、どんな栄養があるのか、身体にいいのかなど知らない方も多いのではないでしょうか。この記事では、桃の栄養や効能、効果的な食べ方などをご紹介します。
桃に含まれる栄養素と効能
桃にはどのような栄養素が含まれているのか、代表的な栄養素は5つあります。
「食物繊維」でお通じ改善!
桃に含まれる栄養素の1つ目は食物繊維です。桃100gあたりに1.3gの食物繊維が含まれています。
食物繊維はヒトの消化酵素では消化されずに大腸まで届き、腸内環境を整える作用があります。便秘に悩んでいる方は、上手に取り入れることで改善につながるかもしれません。
「ビタミンE」で若々しい肌を保てる!
桃に含まれる栄養素2つ目はビタミンEです。桃100gあたりに0.7mgのビタミンEが含まれています。みかんといちご100gあたりに含まれているビタミンEは、どちらも0.4mg。意外にも桃の方が多いのです。
「若返りのビタミン」ともよばれるビタミンEには、抗酸化作用があります。体内に増えすぎると老化の引き金となる活性酸素の働きを抑えるため、美肌効果や血流を改善する効果が期待できます。十分に摂取すれば、若々しい肌の維持に役立つでしょう。
「ビタミンC」でツルスベ肌を目指せる!
桃に含まれる栄養素3つ目はビタミンCです。桃100gあたりに8mgのビタミンCが含まれています。
ビタミンCは肌のハリに関わるコラーゲンの生成に不可欠であるほか、免疫機能を正常に保つ働きがあります。ビタミンEと同様に抗酸化作用を持つため、肌のシミやたるみを防ぎ、ツルスベ肌を目指したい方は積極的に取り入れたい栄養素です。
「カリウム」でむくみすっきり!
桃に含まれる栄養素4つ目はカリウムです。桃100gあたりには180mgのカリウムが含まれています。同じく夏の果物であるスイカに含まれているカリウムは、100gあたり120mgです。比較しても、桃のほうが含有量が多いということがわかります。
カリウムには、体内の余分なナトリウムを排出する作用があることから、身体のむくみが気になるときに効果を発揮するでしょう。
「ナイアシン」で辛い二日酔いを解消!
桃に含まれる栄養素5つ目は、ビタミンB群の一つナイアシンです。桃100gあたりに約0.6mgのナイアシンが含まれています。
ナイアシンはたんぱく質や脂質、糖質などの代謝をサポートするほか、体内のアルコールの分解を助ける作用があるといわれています。お酒をたくさん飲む方は、積極的に摂取したい栄養素です。
桃はダイエット中に食べても大丈夫?
では、桃はダイエット中に食べても大丈夫なのでしょうか。1個あたり(約200g)のカロリーと糖質は以下の通りです。
- カロリー 約80kcal
- 糖質 約17g
桃を1個食べても、カロリーは100kcal以下です。丸ごと1個食べれば満足度も高いので、食べすぎなければダイエット中でも問題ないのではないでしょうか。
また、桃1個あたりの糖質は約17gです。りんご1個あたりの糖質は約30g、バナナ1本あたりの糖質は約20gであることを考えると、桃の糖質含有量は少ないといえるのではないでしょうか。
ダイエット中にケーキやスナック菓子を少量食べるよりは、桃を1個食べた方が低カロリーで満足感があるかもしれませんね。
2024年の桃人気ランキング
※2024年5~8月までのデータ桃の栄養や効能は生と缶詰で違う?
では、生の桃と缶詰の桃では栄養や効能の違いがあるのか見てみましょう。
生の桃と缶詰の桃の栄養成分を比較すると、缶詰の桃のカロリーと糖質は、生の桃の約2倍もあるということがわかります。そしてカリウムやナイアシンの数値は、生の桃のほうが高いという結果になりました。 缶詰は長期保存するために、果物をシロップ漬けにしています。そのため、どうしてもカロリーや糖質が高くなります。手軽で美味しい缶詰ですが、食べすぎには注意が必要です。
妊娠中でも桃は食べられる?
妊娠中に桃を食べても問題ないといえるでしょう。
カリウムが豊富に含まれている桃は、妊娠中に気になる高血圧やむくみを改善に役立つ可能性があります。また、桃に含まれている食物繊維で、妊婦さんの悩みの1つでもある便秘の解消も期待できるでしょう。
ただし、食べ過ぎは禁物です。体重増加や血糖コントロールの悪化などにつながる可能性も否定できません。なお桃を食べる際はしっかりと洗い、感染症のリスクを回避しましょう。
桃の効能をアップさせる効果的な食べ方
桃の栄養をより効果的に摂取するためにはどうしたらいいのでしょうか。効果的な食べ方をご紹介します。
皮ごと食べる
桃を皮ごと食べれば、食物繊維やポリフェノールが摂取できます。
桃の赤色の部分にはポリフェノールの一種アントシアニンが含まれています。赤色の部分は主に皮なので、皮ごと食べればアントシアニンがより多く摂取できるというわけです。
アントシアニンには強い抗酸化作用があり、目の健康維持や血流促進などさまざまな健康効果が期待されています。健康や美容のために桃の栄養を活かしたいなら、よく洗って皮ごと食べてみてはいかがでしょうか。
油脂を含む食品と一緒に食べる
桃に含まれるビタミンEは、油に溶けやすい脂溶性ビタミンです。油や油を含む食品と一緒に摂取すれば、よりビタミンEの吸収が高まります。サラダにトッピングしてオイル系のドレッシングをかけたり、クリームチーズや生クリームを添えて食べたりすれば、より効果的にビタミンEを取り入れられるでしょう。
桃はこんな人におすすめの果物!
桃はこのような方におすすめです。
- ダイエット中の人:ダイエット中に甘いものが食べたくなったら、低カロリーな桃がおすすめです。甘い桃で、ダイエット中のストレスを和らげられるかもしれません。
- 便秘が気になる人:桃には食物繊維が含まれています。お腹の調子を整えたい方にはおすすめです。
- 高血圧が気になる人:桃に含まれるカリウムは、余分なナトリウムを体外に排出し、高血圧を予防する効果が期待できます。健康な体づくりのサポートをしてくれるかもしれません。
まとめ
桃は美味しいだけではなく、食物繊維やビタミン・ミネラルなど体に必要な栄養が含まれていることがわかりました。また、皮ごと食べたり、油と一緒に食べたりすることでより効果的に栄養を摂取できます。
食生活に旬の桃を上手に取り入れて、美味しく健康を目指しましょう◎