皆さんは、「まどか」という桃の品種をご存じでしょうか?まどかは、「あかつき」と「川中島白桃」が自然に交わって誕生した品種で、大きさや甘みなど、両者の良いところが受け継がれています。
この記事では、そんなまどかの特徴や魅力について詳しく紹介します。
「まどか」の特徴
まどかは、しっかりとした肉質で果汁をたっぷりと含み、生産者にとっても消費者にとっても理想的な桃といわれています。
ここで、まどかの特徴や親の「あかつき」との違いについて紹介します。
「まどか」は大きめで見た目の良さが特徴の桃
まどかの果重は 300~350gと大玉で、熟すと果皮全体が濃い紅色に染まります。形は桃特有の扁円形で、ふっくらと丸みを帯びています。まどかは食味の良さはもちろん、大玉で色鮮やかな見た目の良さも高く評価されています。
特に、日本で有数の桃の産地である福島県で育ったまどかは品質が良く、最近では家庭用だけでなく贈答用やふるさと納税の返礼品としても人気を集めています。箱を開けたときに目に飛び込んでくる鮮やかな紅色は、インパクト抜群です。
「まどか」が出回るのは、8月中下旬
桃の品種「まどか」の旬の時期は、8月中旬から下旬にかけてです。福島県産のまどかは、あかつきより約10日ほど遅れて8月上旬から中旬にかけて収穫されることもあります。
夏本番に旬を迎え、果肉がしっかりしていて日持ちも良いまどかは、お中元ギフトやお盆の手土産にぴったりな桃です。
「まどか」の産地
「まどか」は山形県天童市の果樹苗木生産販売会社が選抜育成した品種です。
ただし、令和元年における政府の調査によると、まどかの生産面積 223.8 haに対して、福島県は8割近い 173 haで作付けがなされています。
福島県内においても、あかつき、川中島白桃について、3番目に生産面積の多い品種となっているので、福島県の次世代の代表品種と考えても良さそうです。
〈参考〉
ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口
政府統計の総合窓口(e-Stat)は各府省等が公表する統計データを一つにまとめ、統計データを検索したり、地図上に表示できるなど、統計を利用する上で、たくさんの便利な機能を備えた政府統計のポータルサイトです。
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00500503&tstat=000001020907&cycle=7&tclass1=000001032892&tclass2=000001203660&stat_infid=000040042767&tclass3val=0
「まどか」の価格相場
まどかは大玉の品種。2kg 1箱に対して、5玉~8玉入っています。贈答用にもかなう最高ランク品については5,000円前後かかるのが相場のようです。
単純な計算ですが、5玉の場合は 1,000円前後、8玉の場合は 600円前後が費用相場です。
「まどか」の味の特徴、「あかつき」との違いは?
まどかとあかつきは親子関係の品種であり、見た目などの特徴が似ていることから混同されがちです。しかし、この2つの品種には以下のような違いがあり、実際に食べ比べてみると味わいも異なることが分かります。
まどか | あかつき | |
---|---|---|
起源 | あかつきと川中島白桃の自然交配によって生まれた品種で、山形県で選抜育成されました。 | 福島県で開発された桃の品種で、白桃と白鳳の交配によって生まれました。 |
大きさ | 約300~350g | 約250~300g |
味わい | 硬めの肉質で果汁が多く、川中島白桃から受け継いだ強い甘みがある。 | 糖度が高く、甘みと酸味のバランスが良い。食感は硬め。 |
旬の時期 | 8月中旬から下旬 | 7月下旬から8月中旬 |
このような品種ごとの違いも意識して選ぶと、より自分好みの桃をゲットできるでしょう◎
また、桃はシーズンに入ると様々な品種がリレー式に出荷されるため、時期ごとに食べ比べを楽しむのもおすすめです。
硬めの桃、「まどか」を美味しく楽しむには?
硬い桃の代表格ともいえる品種あかつき。より美味しく食べるために、ちょっとした工夫を施すのもよいかもしれません。
2024年の桃人気ランキング
※2024年5~8月までのデータ「まどか」は、硬め
まどかは他の品種に比べて硬い肉質を持つ桃です。桃の缶詰のような、柔らかくとろけるような食感はなく、ぎっしりと濃密な果肉で、しゃきっとした歯ごたえがあります。
また皮もパリッとした硬さがあり、心地よい食感を味わえます。表面の産毛を洗い落とし、皮をむかずそのまま食べるのもおすすめですよ!
硬い桃は調理にもおすすめ!だが、、、
肉質の硬い桃は、調理して食べるのにも向いています。ただし、まどかは、あかつきと同様にジューシーな一方で、甘みが強いため、他の食材との相性は調理によります。
贅沢ですが、桃の産地では「りんごカレー」ならぬ、「桃カレー」もあるそうです。コクのある甘みを持つまどかを使えば、濃厚な絶品カレーが出来上がるでしょう◎頂き物などでたくさん手に入った際は、ぜひお試しください!
常温で追熟して、生で食べるのもおすすめ!
硬さが特徴のまどかですが、中には「桃は柔らかい派」という人もいますよね。そんな人におすすめなのが、追熟です。追熟は、買ったばかりの桃を2~3日ほど常温で置いて、甘さや柔らかさを引き出す方法です。
追熟する際は、風通しが良く直射日光が当たらない場所を選びましょう。また桃はお尻側からヘタの部分にかけて、順番に熟していきます。追熟できているかどうかは、ヘタの周りを優しく触って確かめてみてください。
こうすることで、元々硬めな食感のあかつきも、柔らかくより一層甘くなるので、ぜひ一度生で食べてみてくださいね!
こんな人に、まどかがおすすめ!
ここまで紹介したまどかの特徴をふまえ、まどかはどんな人におすすめの桃なのかまとめました。まどかに少しでも興味がわいた人はぜひチェックしてくださいね!
- 硬めで歯ごたえのある桃が好きな人
- 手軽に美味しい桃を味わいたい人
- 8月の下旬ごろに桃を食べたい、贈りたい人
まどかは、硬めでしっかりとした歯ごたえのある桃です。川中島白桃から受け継いだ強い甘みと、たっぷりの果汁を兼ね備えた良好な食味ですが、家庭用であれば手に取りやすい価格で販売されています。また、夏の終わり頃まで出回り、日持ちも良いため、お中元ギフトにぴったりです。
これらの特徴を踏まえて、「この夏まどかを購入したい!」と思った人は、ぜひJAふくしま未来の公式ホームページをチェックしてくださいね!
まとめ
日本には多種多様な桃の品種が存在しますが、なかでもまどかは硬い桃が好きな人におすすめです。
人気品種、「あかつき」と「川中島白桃」のいいとこどりの注目品種。ぜひ、まどかの最大産地、福島県のまどかをご賞味ください!